7月園だより
健やかな子育て環境を考える
■昨年出生数は、国・県・市 過去最少更新
2019年 出生数
2018年 同 |
2019年 合計
特殊出生率 2018年 同 |
希望合計
特殊出生率 「根拠施策」 |
|
全国 | 86万5234人
91万8400人 |
1.36
1.42 |
1.80
「第4次少子化 社会対策大綱」 |
福島県 | 1万1552人
1万2495人 |
1.47
1.53 |
2.11
「県人口ビジョン 2040年時点」 |
会津若松市 | 793人
839人 |
(9月発表予定)
1.51 |
2.20
「市第7次総合計画 2040年時点」 |
■厚生労働省が2019年人口動態統計を発表しました。
国や県ともに昨年生の赤ちゃん数「出生数」、女性一人が生涯に産む子どもの推定人数「合計特殊出生率」は、統計開始以来最少を更新しました。会津若松市の合計特殊出生率は9月以降に公表予定ですが、一昨年を大きく下回る出生数をみると、過去最少となるでしょう。
上表は、出生数と合計特殊出生率、目標とする合計特殊出生率について国県市の状況をまとめたものです。希望合計特殊出生率は国県市の各施策で目標としている数値です。
国の希望合計特殊出生率の根拠は、若い世代が希望通りの数を持てる「希望出生率」を採用しています。『未来を映す鏡』と言われる出生率。国県市いずれも目標を下回っています。
「出生率1.36少子化対策に今必要なこと」をテーマに取り上げたNHKテレビ番組『時論公論』で、金子隆一明治大学特任教授は、『出生率の低さは若い世代の「生きづらさ」や「子どもの育てにくさ」が改善されていないことの現れ。これまでの少子化対策は経済の維持の観点から語られることが多かったが、今回の新型コロナをきっかけに、もっと子育て世代や子どもたち自身を主役にした支援の在り方と、将来世代を育むことへの社会全体の「まなざし」について、考え直す時期』と述べています。
また藤野解説委員は、「少子化対策には長い時間がかかり、安定的な取り組みが国民に信頼されて初めて出生率に結び付く。~今回の新型コロナをきっかけに、若い世代が望む新しい社会のあり方をつくることが今の少子化対策に必要な視点だ。」と話されました。
■「経済活動維持」の観点で進められてきた少子化対策は、残念ながら効果が見られていません。発想転換の鍵となる「子育て世代や子どもたち自身を主にした支援」のために「子育ての喜びを味わえる生活」「子どもにとって楽しい生活」が保証されることが大切です。
労働者確保のために待機児童ゼロを目指して、保育所増設しても地方では保育士不足で運営出来ない、都市部ではまだまだ保育所不足という現状があります。「生活のために働く」「社会貢献として働く」ことは、大切な事ですが、行政の助成や企業の働き方や生き方の価値観を社会全体で見直し、子育て世代の方々がゆとりを持って子どもの成長を楽しみ、子育ての醍醐味を味わう経験が出来る世の中が望まれます。
■コロナウイルス感染症予防(新しい生活様式)の効果と懸念
先月各園で行われた内科検診の結果では、内科医の先生からコロナウイルス感染症予防対策である手洗い・うがい、マスク着用が効をなし、例年今の時期にみられる感染症(溶連菌・手足口病・アデノウイルス等)の流行が会津でも抑えられているとお話がありました。一方で、予防対策として外出を控える生活が、子どもだけでなく幅広い世代に渡って身体を動かす機会減少と体力低下の懸念、ストレス増につながっています。
全国認定こども園が5月に調査した『【就学前の子育て家庭向け】新型コロナウイルスに係る緊急アンケート調査報告』が届きました。いくつかご紹介します。
設問「緊急事態宣言の発令や外出自粛などにより、子育てや生活で困ったことはありましたか」に74%の保護者の方が「困ったことがある」と回答しました。
「困った点」の理由第1位が「子どもとの過ごし方に悩む」第2位が「親の心身の疲労」でした。
設問「緊急事態宣言により子どもの生活も一変しました、親から見て気になることはありましたか」では、上位から「メディアの利用が増えた」「生活が不規則になった」「体力が低下した」「きょうだい喧嘩が増えた」が目立ちます。気になるのがストレス起因した「便秘や頻尿、おもらしをするようになった」「突然泣き始めたりすることがある」「チックがみられるようになった」等の心身面不調の回答です。
■健やかな子育て環境を守るために大人がするべきことは
新型コロナ対策で生活する上で、多数の制限がありますが、大人が委縮しすぎず、きちんとした対策・対応で生活すれば大丈夫、という姿勢と寛容さで子育てに関わることが大切です。
若葉こども園・幼稚園は、緊急事態宣言により4月22日から5月16日まで縮小保育を行い、保護者の皆様に家庭保育のご協力を頂きました。大変感謝しております。他の教育機関より先駆けて5月18日より通常保育を再開しましたが、遊びや学びの時間を例年の水準まで確保し、お子さんの成長につなげていきたいと考え一学期終業日を7月31日(金)に延長します。
クラスのお友達はもちろん、同学年や他学年のお友達の姿を見せあいながら、お互い刺激しあって楽しい園生活を送り、「楽しい」「面白い」「満足」「頑張る」などの意欲と自信を引き出せるようにしていきます。引き続きご家庭と協力しながら次世代を担う希望であるお子さんたちを大切に育んでいきたいと思います。
幼児教育・保育の改善向上に努め、魅力的な園生活に
■オンラインライブ研修に参加
新型コロナ対策で、保育教諭対象の研修会の中止や延期が増えました。
若葉こども園が取り組みを続けてきた「ソニー幼児教育支援プログラム」でつながった関西地区の認定こども園七松幼稚園さんから招待を受け、みなみ若葉こども園4歳クラス担任保育教諭3名が、「ソニー幼児教育支援プログラム兵庫地区自主研究会」オンラインライブ研修に参加しました。
この研修会には保育教諭養成校(大学)教員、行政関係者、北海道から鹿児島県まで16都道府県の幼児教育施設保育者、日本教育新聞記者が参加しました。大阪総合保育大学瀧川光治教授の講話で「『科学するこころ』を捉えること」について共有し、その後、保育者が子どもたちの見取り方を見失わないようにすることを目指してグループワークを行いました。
みなみ若葉こども園は、兵庫県姫路市のこども園とグループになり、互いの保育実践を紹介しながら学びを深めました。このグループには、日本教育新聞社記者の方が同席し、インタビューを受けたみなみ若葉こども園稲月早耶香保育教諭は「講師の瀧川先生の話を聞き、保育者が子どもが好奇心や探究心を巡らせる瞬間を見逃さず共感的に寄り添うことの大切さを改めて確認することができた」 とコメントし、日本教育新聞6月22日号に掲載されました。
ライブ形式のオンライン研修会で他県のこども園の先生方と話合いを持てたことは大きな刺激や学びになっています。このことを若葉三園で共有し保育に生かしながら、お子さんたちにとって魅力的な園生活につなげていきます。
個人面接を終えて
一人ひとりを大切にした保育へ
■お忙しい中、幼稚園に足を運んでいただきありがとうございました。新型コロナウイルス対策としてマスク着用、間隔を広く取りながら進めさせていただきました。あらかじめ提出していただいた資料をもとに、幼稚園、家庭での様子を話し合い、発達段階の共通認識を深めました。
お子さんの個性を尊重し、特性を伸ばしていけるよう、今後さらに一人一人の成長発達を大事にして改善をしながら保育を進めます。お子さんの成長には園とご家庭との連携が欠かせません。今後もご協力よろしくお願いします。
面接で話題となった主な内容を、一部ご紹介します。
【満3歳クラス】
☆トイレトレーニングで排泄が自立したことが自信につながっている。
☆「自分でやる」ということが増え、何でも自分でやろうとする姿が見られる。一人で出来ることが増え、入園させて良かった。
☆苦手な食べ物を家でも「食べてみる」と挑戦するようになった。身体を沢山動かしてくるので食欲も増している。
【3歳クラス】
☆友達の名前や幼稚園での様子を話し、楽しい様子が伝わってくる。
☆園で覚えたダンスや手遊び、歌を家でも喜んで見せている。
☆友達の影響が大きく、自分からトイレに行ったり、自分で着替えるようになった。集団生活での刺激が成長につながっていることを感じる。
【4歳クラス】
☆進級したことが嬉しく、幼稚園が楽しくて張り切って登園している。
☆活動量が増え体力がつき、鉄棒や縄跳び、登り棒、縄跳びなどに意欲的に挑戦している。
☆幼稚園で折った折り紙や、空き箱での製作など、自分で工夫して作る楽しさを味わっている。
【5歳クラス】
☆年長に進級し張り切って登園し、次の日の持ち物を自分で準備しようとする姿が見られる。
☆逆上がりや自転車の補助なしに挑戦したり、自分で目標を持って取り組むようになり、成長を感じ、今後の成長に期待したい。
☆お泊まり保育での夜尿や寝相の悪さが心配だが、沢山楽しんでいろんなことを学び、一回り成長する姿を楽しみにしている。
☆小学校に向け、早寝早起きの習慣、好き嫌いの克服に取り組んでいきたい。
☆箸を正しい持ち方で使えるようにしたい。
卒園生が元気に集まりました
卒園生のつどい
■6月13日(土)に実施した会津若葉と菅原若葉は、あいにく雨模様でした。慣れ親しんだ“若葉の森”にスクールバスで出かけ、計画していた探検はできませんでしたが、合羽を着て少しの距離を歩きました。園に戻ってからプールに入ったり、ゲーム、クイズラリーをして歓声を上げて大喜びでした。27日(土)みなみ若葉が実施しました。
3カ月前に卒園したお子さん達ですが「懐かし~い」「久しぶりだね」と笑顔いっぱいで再会し、友達と肩を組んだり、手を繋いだりして微笑ましい光景でした。「先生!俺、1年3組!」「私算数100点だったんだよ!」好きな教科の話や、給食、友達の事など目をキラキラさせて、教え合っていました。コロナのため学校行事の中止や縮小が長びきましたが、本格的に授業が始まり、少しずつ学校生活に慣れ、楽しく自信を持って過ごしている様子が伝わってきました。新しい環境でそれぞれ頑張り、立派に成長している姿が頼もしく感動しました。
今後もひとり一人が持っている力を存分に発揮して、達成感、満足感をたくさん味わい充実した学校生活を送ってほしいと願っています。
※いただいた感想の中から一部ご紹介します。
◎子ども達が楽しめるゲームやプール、ゆっくり話ができる空間を作ってもらえたことが良かったです。もう少し遅い時期にしてもいいのかな(秋頃)と思いましたがイベントなどが多いのでみんなが集まるには6月がベストですね。前日は楽しみで眠れないほどでした。久々に会ったお友達と小学校の様子を話したり、遊んだりできてとても嬉しかったようです。次の日「また若葉のつどいに行きたい!」と言っていました。
【会津若葉卒園生 えまさんの保護者の方】
◎前々からこの日をすごく楽しみにしていました。みんなで小学校の校歌を歌ったこと、久しぶりのお友達と色々なお話が出来た事、久しぶりにみんなで恒例のお菓子交換をしたこと、全てがすごく楽しかったようで時間が足りないようでした。うちに帰ってから写真立ても自分の自分がいつもいる部屋に置き、何度も見ている様子がありました。本当にありがとうございました。
【菅原若葉卒園生 ひなたさんの保護者の方】
◎卒園式が終わり仲の良いお友達とバラバラになってしまい、ずっと卒園生のつどいでみんなに会えるのを楽しみにしていました。当日は先生方や学校がべつになってしまったお友達と久々に会うということで緊張していたようです。とても楽しかっったようでいろいろ話してくれました。園の方からいただいた集合写真を見ると、卒園してまだ3カ月ですが、みんなお兄さんお姉さんになっているなと感じました。
【みなみ若葉卒園生 はるとくんの保護者の方】
自立心と自信を育てる「お泊り保育」を行います
7月3日(金)~4日(土)
■【豊かな自然に親しみ、自分の力を十分に発揮しながら活動し、満足感・充実感を味わう】
【家族と離れ、友達や先生と意欲的に生活を楽しみ自信を育てる】をねらいに、若葉三園の5歳児クラスがお泊り保育を行います。若葉幼稚園・こども園では新型コロナウイルス対策をしっかりと行ないながら、その都度状況を慎重に判断し克服できるよう準備し、お子さんの「成長するチャンス」「楽しかった経験」の時期と機会を逃さず教育・保育を進めます。
当日まで少しずつお子さんと一緒に荷物の準備・確認を行い、前日は早く就寝するなど体調を整えるなど、期待を持って参加できるようご協力お願いします。
■今年度は新型コロナウイルス感染症拡大防止のための様々な制約のため、会津坂下町の「会津自然の家」への宿泊はせず、日中は自然の家で「野外活動・アニマルランドの冒険」を十分に楽しんだ後は、大型バスで各園に戻ります。
夕食や花火などの活動を楽しみ、慣れ親しんだ幼稚園・こども園に宿泊する、充実した2日間を楽しく過ごせるよう計画・準備を進めています。
毎年保護者の方から「迎えに行った時、最高の笑顔で『楽しかった!また行きたい!』と、親の心配をよそに本当に楽しく活動できたようで嬉しくなりました」「自信に満ち溢れ『ぜんぜん寂しくなかったよ!』と頼もしい姿に感動しました」などの感想を沢山いただきます。
卒園の時「幼稚園で一番楽しかった事は?」と尋ねると「お泊り保育!」と答えるお子さんも多くお泊り保育の経験は大人になっても楽しい思い出として心に残ります。
5歳クラス担任以外の保育教諭もお泊り保育に参加しますので、7月3日(金)は満3歳・3歳・4歳クラスの1号認定のお子さんはお休みです。なおバンビルームは平常通り行います。
夏祭り、夏こども祭りが行われます
■7月11日(土)菅原若葉こども園、7月19日(日)会津若葉幼稚園が「夏祭り」を、7月18日(土)みなみ若葉こども園が「夏こども祭り」を開催します。
例年ですと、7月に入ると、市内各地域の神社でお日市が行われ、楽しみにお出掛けされるご家庭もあったかと思います。今年は、コロナウィルス感染症予防のためお日市が中止されるところが多いようです。
■若葉幼稚園・こども園では、季節ならではの“楽しい”“嬉しい”ことをお子さん方が経験できるようにとの願いから、コロナウィルス感染症対策に十分留意しながら注意深く準備をして、「夏祭り」「夏こども祭り」を実施します。
各園の規模や地域性を活かした内容を計画しています。
時間を短縮したり、消毒をお願いしたり、学年ごとに時間をズラして行動していただき飲食は減らすなど、衛生面にも気を付け、密接、密集をできるだけ防げるようご協力いただくこともありますが、「まつり」へのご理解のほどよろしくお願いします。
日食を見たよ!
夏至の日の天体ショー
■おたよりでお知らせしましたが、6月21日(日)の夏至に、『部分日食』が起こりました。
日食とは、地球・月・太陽がほぼ一直線上に並び、月が太陽を隠す現象で、滅多にありません。
今回は、夕方の観察しやすい時間帯での日食で、会津若松では16時11分頃欠け始め、17時8分頃が最大となり、18時ごろまで続きました。
会津若葉幼稚園の5歳クラスでは、前日に自分達で厚紙に針で孔(あな)を開け、ピンホールを作りました。実際に暗くした保育室で電灯を使い、日食の仕組みを光で映して説明をしました。「日食」という言葉を覚え、興味を持ったお子さんが多かったです。
日食当日、ピンホールを使って見たお子さんもおり「家の壁に映して見たよ!」「実験大成功だった」「(欠けた形が)お月さまの形みたいだった」などそれぞれ感じたことを教えてくれました。お泊り保育の7月3日(金)は、十三夜のお月さまです。幼稚園園庭からみんなで観察する予定です。
■これからもいろいろな事象に触れる機会を大切にし、「不思議だな」「おもしろい」「なんでだろう」という好奇心、探求心を育んでいきます。
次に部分日食が福島県で観察できるのは、2023年4月20日だそうです。
未入園児親子体験遊び・乳幼児施設開放
■若葉各園の子育て支援プログラムをご紹介します。親子で身体を動かした遊びや水遊びを楽しめるよう準備を整えお待ちしています。
参加して頂いた方の感想を一部ご紹介します 。
◎絵の具の感触もやわらかく、触っていて冷たくて気持ち良さそうでした。色を混ぜ、手のひら全体を使ってくるくる混ぜて手形も上手に出来ました。
【会津若葉 カンガルーム参加 2歳6ヶ月 るなさんのお家の方】
◎家ではアパートなのでなかなか外で水遊びをさせてあげられないのでこういう機会があって嬉しいです。水遊びとても楽しそうに参加できて良かったです。
【菅原若葉 カンガルーム参加 1歳9ヶ月 みのりさんのお家の方】
7月・8月の予定
★会津若葉幼稚園 (9:45~11:30)
カンガルーム(未入園児親子体験遊び・0歳~入園前のお子さん対象)
7月 8日(水) 泡遊び・バブルアート (温水プール開放あり)
7月29日(水) 水おもちゃ作り (温水プール開放あり)
8月19日(水) 温水プール遊び
★みなみ若葉こども園
<幼稚園部> (10:00~11:30)
カンガルーム(未入園児親子体験遊び・1歳半~入園前のお子さん対象)
7月 2日(木) じょうろ遊び
7月 9日(木) おせんたくごっこ
7月30日(木) 温水プール開放日 (10:00~45)
8月29日(木) ペタペタ遊び
<保育園部> (10:00~11:30)
おひさまルーム(施設開放・0歳~1歳半までのお子さん対象)
7月 2日(木)
7月16日(木)
★菅原若葉こども園 (10:00~11:30)
カンガルーム(未入園児親子体験遊び・0歳~入園前のお子さん対象)
7月14日(火) 6・7月生まれ誕生会
7月28日(火) 水遊び・プール遊び(温水プール)
<未入園児温水プール開放日>
7月30日(木) (10:00~11:00)