12月園だより
<インフルエンザの予防のために>
■今年はインフルエンザの早い流行が報道されています。基礎的体力ができると感染しても免疫力で軽く済みますが、乳幼児期は快復が長引いたり余病を併発したりすることがあり避けたいものです。
ワクチン接種が大切ですのでお子さんの体調の良い時にご家族も一緒に受けましょう。乳幼児期の集団生活では「うつさない・もらわない」よう、手洗い・うがいで予防し、体調の悪い時は登園しないで人混みはできるだけ避けましょう。
■各園様々な感染症の拡大、集団感染予防のために、クラス毎に「殺菌灯」、安全性と殺菌効果が高く、一般的な細菌やカビ、ノロウイルスやインフルエンザウイルス、食中毒の病原菌にも効果が実証された『微酸性電解水生成装置(ピュアスター)』を各園複数設置し、食材や調理器具の洗浄、手洗いや加湿、遊具の洗浄、掃除等に使用しています。
■インフルエンザに感染した場合、学校保健法により、発症日を0日目とし、5日間経過、かつ解熱後3日間経過(最短でも発症日を含む6日間)まで出席停止になります。ワクチンを接種すると症状が比較的軽い場合もありますので、登園前に体調を確認し、発熱、関節、喉の痛みなどの症状がある場合は受診をお願いします。繰り返し感染症を発症すると、成長発達への影響が心配されますので体力向上、感染防止にご理解と協力をお願いします。
■若葉こども園では、家族がインフルエンザに感染した場合も感染拡大予防の為、園児もお休みしていただくよう、お願いしています。(出席停止扱い)様々なご事情があると思いますがご協力をお願いします。
<成長・発達の記録(Ⅰ)>
~運動能力測定の結果はいかがでしたか?~
■お友達と身体を動かして広い運動場でたくさん遊ぶことを通して心身とも成長します。一人一人の好奇心や自主性が育ち吸収するものが増え、運動能力の発達、人間関係の基礎となるコミュニケーション能力が伸びます。
「バランスのとれた運動能力」「生涯の健康生活の基礎作り」を目的に、家庭と幼稚園・こども園が一人一人の成長について共通理解し、育ちを確かめ、運動能力を伸ばす援助や指導の目安とする、『運動能力測定』を毎年10月に実施しています。測定結果をわかりやすいグラフと表にして、お渡ししています。入園年度の記録から一覧にしますので、お子さんの成長の流れを確かめ、伸びたところはたくさん褒めてあげて下さい。
平均値に届かない種目があってもまだ途中経過ですから、これからの目標をめざしましょう。自発的に身体を動かし楽しく遊ぶことができる環境を作り、充実感や満足感、有能感が味わえる援助をしていきます。運動遊びを通して、重心移動や肩・腕・手首の使い方など様々な動きを習得する経験を増やします。
身体を動かして遊ぶ経験を増やすことで、「走る・投げる・跳ぶ」などの力がどんどん発達して、運動が好きになり、精神面の安定、強さやゆとりが育ちます。古代中国やギリシャ時代から精神面と身体は関係深いつながりがあると考えられ、オリンピックの誕生となりました。
寒さが増して室内にこもりがちになりますが、休日には一緒に身体を動かして触れ合い、家族の絆をより深め、健康的な心身の基礎作りを目指しましょう。
<収穫の喜びを味わいました >
~杵と臼の餅つきが盛大に行われました~
■若葉こども園は様々な園の行事にお子さん方のご両親、祖父母の皆さん、ご家族、地域の方々に沢山の支援・ご協力をいただきながら多くの良い体験、楽しい機会を増やして幼児教育の充実をさせています。いつもご理解ご協力ありがとうございます。
■餅つきは、一粒の種もみがお米になるまでの一連の過程を理解し、稲作り保育の締めくくりとして「収穫の喜び・自然の恵み・働く事の大切さ」を感じとることを目標に毎年行っています。
もち米を蒸かす様子を興味深く見学し、匂いを嗅いだり、お餅になる前のホカホカのお米を食べてみたり、杵を持って、美味しいお餅になるように願いを込めて「よいしょ!よいしょ!」と一生懸命につき、お米がお餅に変わっていく様子に感動しました。「のびたね!」「柔らかい!」「美味しい!」と、つきたてのお餅をお腹いっぱい食べました。
■「稲作り保育」を指導して下さった小林さん(会津若葉)積田さん(菅原若葉)獨古さん(みなみ若葉)のお力添えで『自然の恵みをいただいて感謝する』貴重な体験ができました。勤労感謝の日を前に日頃お世話になっている、警察署、消防署、会津鉄道、園医、牛乳屋さんなどに、感謝の気持ちと一緒にのし餅をお届けし社会とのつながりについても学びました。
<お子さん方の生き生きとした発表をご覧ください>
~若葉三園合同発表会が行われます~
■12月22日(日)会津風雅堂で「若葉三園合同発表会」が行われます。学年毎やクラス毎に合奏や劇、ダンスを発表します。
■「力を合わせる気持ち良さ」「自分の役割を果たし友達と一緒に作り上げる喜び」「やり遂げた満足感」を味わえるよう継続的に取り組んでいます。
これからの人生に役立つ「心情・意欲・態度」の基本が育ち、試行錯誤の結果としての非認知能力の発達が形として示されます。目標に向かってじっくりコツコツ取り組むプロセスへの応援と、やり遂げた時の「評価・承認・賞讃」が自己肯定感を育み生涯にわたって課題解決に役立ち、自信をもって生きる人間格成に役立つ、価値のあるものにするよう大切に進めていきたいと思います。
若葉三園の教職員がスタッフとなり、保護者の皆様にも園児係や駐車場誘導係、道具の搬出のお手伝いなどご協力いただきます。詳しい日程や発表内容は、後日プリントでお知らせします。
<全国学力テストの結果が公表されました>
■会津若松市教育委員会は、2019年度全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の市立小・中学校の平均正答率などを公表しました。これまで「全国平均をやや上回る」「下回る」といった文章で表現していましたが、数値で明確に示したのは初めてです。
テストは、小学6年生と中学3年生を対象に、市内の小学校19校で国語・算数、中学校11校で国語・数学・英語を実施しました。
結果は、【表1】の通りで、小学6年の国語をのぞき、各教科で県、全国平均を下回り全体の水準が低いという数値となっています。特に中学の数学、英語の低さが注目されます。
◎県学力調査「ふくしま学力調査」が初めて実施されました
全国学力テストとは別に、福島県内の小学4年から中学2年までの全児童を対象に「国語」と「算数・数学」の2科目で、今年度初めての県学力調査が行われました。
県教育委員会は、学年別と県内6地域別の学力レベルの分布状況を発表しました。
【表2】「ふくしま学力調査」学力レベル分布状況
※単位:% ( )内はレベル
※学年毎に学力を7階層に設定 (学力階層1はかなり低い、4が中位、7は高い)
※赤の数値は、児童生徒の割合が最も多い学力レベル
■学年別では小学4年が国語がレベル7の一番上、算数は二番目のレベル6に最も多くの児童が分布していますが、学年が上がると中程度のレベルに集中する傾向が明らかです。
義務教育のなかで、特性や得意を伸ばしきれない傾向があります。各個人の自己目標の把握、周囲からの後押しや励まし、上手な指導が必要と思われます。
【表3】学年ごと児童生徒の割合が最も多い学力レベル分布状況(地域別)
表2の学力レベルを県内6地域別ごとに、どの学力レベルの児童生徒が一番多いかをまとめたもの
※「国語」は赤、「算数・数学」は青
※矢印(↑・↓)はレベル中間値との比較
会津は、ほかの地域から見ても「算数・数学」が低いということがわかります。
■教科別では全学年で算数・数学の学力レベルが国語を下回る結果となりました。算数・数学は学年が上がるに連れて個人差や地域差が拡大する傾向が見られ、中学1年から学力低迷が顕著化する課題が浮き彫りとなりました。会津は、他の地域からみても「算数・数学」が低いということがわかります。
高校全体の水準を下げ、全国レベルでの競争となる進学や就職の際に不利となり、社会人になってからの収入水準に影響することが心配されます。
◎スマホの使用時間増えるほど上位減
質問紙調査の回答とテストの結果の関係を分析すると、「平日一日当たりの携帯電話やスマートフォンの使用時間」を尋ねた項目で、30分以上の場合は時間が長くなるほど国語、算数・数学ともにテスト結果上位の割合が減少する傾向となりました。
【若葉幼稚園・こども園で大切にしていること】
■若葉こども園は、自発的・主体的な遊びを通して、『こころ』と『からだ』のつよさ・やさしさ・ただしさの基礎を育て、将来、世界中の人々と自由に平等に付き合い、競争できる人間の育成を目指し保育を進めています。
「広々とした施設、自然環境の中で友達と一緒に楽しく遊び心身共に成長する」ことが幼児期は最も大切です。ルールを守り、少し我慢することなどを体験し、友達への思いやりが育ち、社会生活の基礎が作られます。新しいことを知る「喜び」、苦手なことにもあきらめず取り組む「粘り強さ」や「意欲」、年齢なりに自分で自分をコントロールしようとする「自律心」などが集団生活の中で育ち、幼稚園の経験が小学校生活、それ以後の生活の基礎となります。
幼児教育の効果は、成人してから長期に渡り持続することが世界各国の研究や調査結果で示されています。幼児期への教育投資が効果的と世界各国が近年集中して取組みを強めています。
楽しい遊び・満たされた園生活を保障し、お子さんにとっての最善の利益となる教育・保育の質の改善を第一に考え、教育・保育のレベル向上に努めます。